2016年8月のブログ

2016年8月28日 (日曜日)

鉄の階段 工場の精度と現場の精度

前回少し紹介した「桜川の家」の鉄の階段。

先日現場での取り付け作業が行われました。
現場には大工の棟梁と副棟梁の兄弟。あと
鉄工所の製作を担当してくれた人達。 
無力な僕は端っこでそわそわ。
いよいよ始まります。。。
 
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取り付ける部材の順番や運び方などの
段取りを全員で確認します。
この階段は数段上がってから
左側にカーブしてUターンしていく
形状なのですが、まずは内側の部材から。
 
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3本の棒状の部品は設置完了までの補強用。最後に取り外します。
廻りながら上がっていく部分は、鉄の丸いパイプをカットして
作られました。
こんな形状は普通の作図ソフトでは描けません。すごい!
 
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内側の部材はとりあえず設置完了です。
次は外側の部材の上半分!
 
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内側の部材の円の中心と、外側の部材の円の中心を
合わせて確認します。さらに続いて下半分。
 
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工場で完璧な精度で作られたこの6mmの鉄板は、
全ての部材を合体させるまでは
たわんでいたり反り返っていたり、とても不安定です。
プラモデルの様に簡単にはいかなくて、
職人さん達の経験と知識で乗り越えなければいけません。
 
踏み板が載った時に水平になるように。
踏み板の幅が最初から最後まで等しくなるように。
直線、曲線が美しくでるように。
 
「階段」というものに求められる当たり前の性能を実現するために、
現場では相談と調整が続きます。
 
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製図すら困難なこの階段部材を図面通りに製作する鉄工所の精度。
 
グワングワンと動く部材達を図面通りに現場に取り付ける現場の精度。
 
改めて建築の職人さん達は凄いなぁ~と、ずっと口が半開きでした。
そしてやっと完了!
 
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外に出て休憩しながら
「あ~マジで大変だったぁ!」
とタバコと缶コーヒーで一服している皆さんの格好良い事!
 
ということで、あとは踏み板を置いて手すりを付けて完成となります。
 
2階まで軽やかに昇降できるよう浮遊感を出すために
壁との間に少し隙間を開けて、階段を支える柱なども無いデザインです。
たくさんの職人さんの努力と、僕の応援(笑)によってつくられました。 
 
オープンハウスではぜひ実物をご覧になっていただければと思います!
 
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葛西 瑞都

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2016年8月23日 (火曜日)

「桜川の家」の色々。

来月4日のオープンハウスを目前に、
現場では色々な職人さんが必死に
作業しています。
 
少しだけ「桜川の家」のコンセプトを。
 
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外観は白いハコにポッカリと大きな孔が空いていて、
十字の格子の様な柱と梁が見えています。
この孔の開け方は実はとても悩んだ末に
決められていて、
この住宅の設計を始めた時に
掲げたテーマでもあります。
 
それは「街とどう繋がるか」です。
 
密集した住宅地の中にあって、
向かいには人のたくさん集まる公園という
環境のなかでこの住宅が
どこまで広がっていけるか?ということです。
何も考えずに設計したら、プライバシーを守るために
外部を拒絶して内側だけで完結する建物に
なりそうだったので、何回目かのご提案で
この大きな壁に大きな孔が開いたプランを
ご提案しました。
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僕はいつも「敷地境界線を越えたい」
と思っていますが、
この大きな孔によって内から外へ、
更には敷地を越えて街の方へ
広がっていくと良いなぁと考えました。
外から眺めても、家の中に少し街の環境が
続いている感じです。
 
少しだけのつもりが結構長文になりま
した。。 
 
先日この「桜川の家」に設置する階段の
部材を確認するために黒石市にある
鉄工所に行って来ました。
今回の階段は設計も製作もとても困難で、
はじめはまっすぐで途中から螺旋階段の様に
ねじれながら上がっていく形状です。
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さらに全体が大きいため、いくつかに分けて
搬入し現場で合体させるという難しさ。
鉄工所の担当さんには苦労して
いただきましたが、
部材の完成品を得意気に紹介してくれて
嬉しかったです!
せっかく鉄を使うので、木やコンクリートでは
できない、鉄ならではのプロポーションに
したいと考えました。
廻りの壁から少し隙間を空けて、階段だけで
フワッと自立するシンボリックな存在になる
予定です。
おまけで風除室の入口になる鉄製のフレームも。
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これからまだまだ塗装や左官の仕上げ、
壁紙工事など作業が続いていきますが、
終盤に向けて一気に加速していく現場。
 
いつも通り、もう少しで終わってしまう現場の
独特の寂しさを感じながらも進んでいきます!
 
葛西 瑞都

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2016年8月11日 (木曜日)

途中の魅力

「桜川の家」は猛暑のなか、大工工事の真っ最中です。

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工事中の現場にいるといつも独特の気持ちよさを感じます。
それはたぶん建築が持つ原初的な魅力だと思うのですが、
柱や梁や床下のコンクリートが見えている様子や、下から
見上げる屋根裏の様子など、「途中」だから生まれる雰囲気が
あります。
その「途中」ならではの良さについて。。。
 
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完成後の様子はじっくりじ~っくり想像しながら設計するのに、
工事中の様子は以外に想像していないものです。
そんな中に隠れているお宝はたくさんあって、
例えば外部テラスに工事中だけ存在する足場。
2層吹抜けのテラスの空中に居場所がある様子は今だけの
特等席です。設計中は思いもしなかった居場所。
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例えば外壁の下地になるモルタル塗りの様子。
あとで隠れてしまうけれど、左官屋さんの腕の見せ所。
無機質な廃墟の様に、荒々しいけれど静かな雰囲気が良い感じです。
内側から見るとまるで、コンクリートの古い廃墟の中に新しい建築を
つくったよう。
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初めからあるものを残す部分と、仕上げる部分をきちんと考える。
というのは当たり前として、
さらに途中で見つけた要素を、新たにメンバーに加えて完成に向かう。
という工事現場になればもっと楽しい空間が生まれる予感がしています。
なので、工事中の現場と完成後のお家をわけないで、
おんなじ視点で見ています。
葛西 瑞都

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